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2012年7月23日 (月)

シフト

 

 

「シフト」 

 

 

 

 

 

30首 2011.09~2012.06

 

 

 

会いたいと思う気持ちも募ったしそろそろ別の何かをください

 

 

 

ぼくじゃない人があなたを幸せにしているときにしたいほほえみ

 

 

 

減ってきた恋を示した矢印のとんがりはひどくやさしい角度

 

 

 

風船の中身は誰を知らなくて割れたらきっと驚くでしょう

 

 

 

捨てられた切符の裏に鉛筆で書いた“Please stand near me

 

 

 

 

 

繊細な器じゃなくとも落としたらぱりんと割れます特に深夜は

 

 

 

キーボードをたたいてシフトどうしても消したくなくて見ないふりだけ

 

 

 

観覧車乗らない人が横にいてそれもいいかと道路をなぞる

 

 

 

どん底をいつでも予測してるからそんな程度じゃ傷付かないし

 

 

 

しょーもないことであっさり泣けるけどあなたの前では強くありたい

 

 

 

 

 

引越しの案内わざと送らずに来ればいいよと秘密基地女子

 

 

 

貪欲はあたしの第一属性で弱り果ててるあなたも欲しい

 

 

 

ひと駅ぶん歩けば夢も覚めてきて手紙の意味も分かるだろうか

 

 

 

今よりも昔に悪気なくやった真面目な嘘をやりかえされる

 

 

 

入口はどこと聞かれて分からないけれど一緒に行ってみますか

 

 

 

 

 

せいいっぱい見栄を張ってる それすらも崩れるような恋をしていた

 

 

 

「要るか要らないかが不明 とりあえず入れとけ箱」に放置されてる

 

 

 

僕が傷付けたくないし2番目に好きな男によって傷付け

 

 

 

つまらないものに立ち向かえる強さ世界を区切らないようなキス

 

 

 

お守りが叶えてくれたお願いは叶わなかったほうがよかった

 

 

 

 

 

血管の上にほくろが乗っかっているのでただただ生きるのが下手

 

 

 

バケツリレー 伝言ゲーム 少しずつ変化していく彼女の言葉

 

 

 

誰も気にしない事実だ 親指の爪が曲がった痴話喧嘩など

 

 

 

理解して欲しかったけど理解したふりだけだってちゃんと嬉しい

 

 

 

天井に打ち上げられた風船を僕しか見てない景色にしたい

 

 

 

 

 

親指が似てるよねって全人類大体同じ形ですよねー

 

 

 

抱きしめてくれないんでしょ なら今日は抱かれ枕になってほしいな

 

 

 

今日のごはんなにかなーとか思ってる じゃあまたねって直後にはもう

 

 

 

さようなら まだ好きだけどもうわたしではない笑顔で見送れるから

 

 

 

指紋には行くべき道が示されていたけど今日は見ないで会おう

 

 

 

 

 

********

 

 

 

嶋田さくらこさん(@sakrako0304)が編集長を務める短歌なzine「うたつかい」、ショージサキも20119月の創刊号から投稿中。(詳しくは過去記事うたつかい11月号と近況 2011/11/20 http://fabfoursaki.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/20111120-2825.html

 

 

 

で、長らくの間「シフト」というテーマで自由詠を5首ずつ投稿させてもらっていたのですが、

 

 

 

ひとくぎりついたのでブログに掲載したいと思います。

 

 

 

ほんとは「シフト32」とかまで続けたかったのですが()シフト6の「シフトラスト」を最後にシリーズとして完結させました。

 

 

 

色々経緯があって、一番の理由としては、テーマの根源となっている「シフト」=推移、いったん何かが終わって、それから推移していくために作った短歌たちなので、それにあまりこだわりすぎるのもなあーと感じたのが一つの区切りとなりました。

 

 

 

まあ「もうそろそろいっかー」というテキトーな気持ちもありましたけど()

 

 

 

****************

 

せっかくなので、一連作ずつちょこっと解説。(ちなみに上から5首ずつ区切りで、「シフト」、「シフト2」、「シフト3」、「シフト4」、「シフト5」、「シフトラスト」となっています。

 

 

 

◎「シフト」『うたつかいvol.12011.9

 

 

 

これは創刊号!ということでかなーり気合を入れて作った気がします。9月上旬に来阪した際にさくらこ編集長に直接いただいたんだった。(今思うと8月末に募集が開始されて9月には発行……編集部すげえ!!)

 

 

 

1首目の会いたいと思う気持ちも募ったしそろそろ別の何かをくださいは「秘密基地女子」には収録されています。

 

 

 

◎「シフト2」『うたつかいvol.22011.10

 

 

 

3首目の観覧車乗らない人が横にいてそれもいいかと道路をなぞる

 

 

 

 

 

はたぶん大阪で眺めた観覧車(や、自分自身も乗ってないんだけど)街中に観覧車がドンとあって驚いた記憶が。

 

 

 

1首目と5首目は本当に泣きそうになりながら作ったような…(泣きそうにといいつつあやふや)伸ばし棒(-)使うのが好きな時代でした。

 

 

 

◎「シフト3」『うたつかいvol.32011.11

 

 

 

「うたつかい」の中の連載「短歌と人」に取り上げていただいたときに作った歌です。

 

 

 

「秘密基地女子」の宣伝もしていただいたのでそれにリンクする5首。

 

 

 

余談ですが、「秘密基地女子」って7音だから短歌に使いやすいワード←(「秘密基地」も)

 

り果ててるあなたも、もう全然欲しいですよねー←誰に言ってるんやろうなひとりごと。

 

 

 

◎シフト4『うたつかいvol.42011.12

 

 

 

2首目の「要るか要らないかが不明 とりあえず入れとけ箱」に放置されてる

 

 

 

が実験的な割には、割と好評だった歌でした。今思うと「入れとけ箱」って…

 

 

 

「シフト」というより「停滞」な連作群かも。

 

 

 

◎シフト5『うたつかいvol.62012.3

 

 

 

4首目の

 

理解して欲しかったけど理解したふりだけだってちゃんと嬉しい

 

ドМな短歌。

 

理解してなんて期待してないんだろーな。相手と自分がそういう立場にいないんだろうなあ。

 

 

 

泣きじゃくり感というかどうしようもない感というか。や、とても好きだけど。

 

 

 

◎シフトラスト『うたつかいvol.92011.6

 

 

 

「シフト ラスト」と分けるんじゃなくて「シフトラスト」と一気に読んでほしい。

 

なんだか違う言葉に見えてくる。

 

 

 

推移がテーマなのにぐるぐるとメビウスの輪みたいに回っている気になる。

 

内容は素直というか単純というか、最後だからこそなのか異色な出来となりました。

 

 

 

初出はこちら

 

 

 

シフト『うたつかいvol.12011.9

 

 

 

シフト2『うたつかいvol.22011.10

 

 

 

シフト3『うたつかいvol.32011.11

 

 

 

シフト4『うたつかいvol.42011.12

 

 

 

シフト5『うたつかいvol.62012.3

 

 

 

シフトラスト『うたつかいvol.92011.6

 

 

 

発行:うたつかい編集部

 

 

 

とびとびになっている理由は、その間に「シフト」ではない連作も投稿していたからです。

 

 

 

そちらももし興味がある方いらっしゃいましたら、ぜひうたつかいのバックナンバーを!

 

 

 

来号から隔月刊になる「うたつかい」これからもパワーアップしていくだろう素敵なzineなのでぜひぜひ入手してくださーい(と勝手に宣伝・笑)

 

 

 

<参考>

 

 

 

うたつかいツイッターアカウント:@utatsukai

 

 

 

 

うたつかい:http://www.utatsukai.com/

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